
今日の相談者さんはネットで物販で稼ぐ方法を教えている
30代男性コウジさんです。
昨年、物販に取り組んで年間1000万円の売り上げ達成し
脱サラしました。知人から教えて欲しいと言われ、
それならとオンライン塾を開校。
副業をする人が増え、コウジさんの塾も大盛況!
うれしい悲鳴を上げてはいますが、
初心者に手取り足取り教えているうちに、
時間が足りず、睡眠を削って睡眠負債状態です。
目の下にクマが出来、楽しみにしているビジネス仲間との交流会も
中々参加できず、時々ひどい頭痛に襲われます。
身体も頭もスッキリ元気になりたいというご希望です。
そんなコウジさんが元気を取り戻し、
仕事のパフォーマンスを上げることが出来た方法をお伝えします。
お役に立てれば幸いです。
目次
睡眠を削ってはいけないわけ
相談者のコウジさんは自分の物販の大半の作業は人に任せていますが、
やはりリサーチは自分でやり、
昼夜問わず塾生55人の指導をがんばっています。
睡眠時間は4~5時間、寝る直前まで仕事のことが頭から離れず
寝つきも良くありませんし、
途中で目が覚めてまた気になって起きて
質問の答えを用意したり。
その後は中々寝付けなく、朝が来るといった日も。
明らかに睡眠不足、いえ睡眠負債状態ですね(^^;
まず睡眠不足の問題点を知りましょう。
睡眠不足が起こす病
健康で一日10時間睡眠の人を
たった二日間4時間睡眠の寝不足状態にしただけで、
食欲を抑えるホルモンのレプチンが減り、
食欲を増大させるホルモングレリンが増加することが
わかっています。
睡眠不足の人は食欲が増え、肥満になりやすいのですね。
その他
免疫力低下(感染症や、ガンになりやすい)
高血圧
糖尿病
心筋梗塞、脳卒中
いわゆる生活習慣病になるリスクが
睡眠不足ではさらに高くなります。
睡眠不足で免疫力が低下する理由
免疫細胞は副交感神経が優位の時、
すなわち、リラックスしている状態、
睡眠時に活発に働きます。
身体の中にがん細胞が毎日多く発生していますが、
免疫細胞ががん細胞を撃退してくれているのです。
ハーバード公衆衛生大学院の研究チームの調査結果
・メラトニンの分泌レベルが高い人は、低い人と比べて
進行性の前立腺がんを発症する確率が75%低い
引用:誰でも簡単にぐっすり眠れるようになった方法 白濱龍太郎著
睡眠不足では副交感神経が優位になっている時間が少ないため、
免疫力も落ちるというわけです。
睡眠不足で高血圧になる理由
血圧も自律神経である交感神経と副交感神経が関わっています。
通常昼間は交感神経が優位になり、
活発に動けるよう血圧も高めになり、
夕方以降はオフモードに移行するため、
副交感神経が優位になり、血圧も低くなります。
睡眠が上手く取れなかったり、
睡眠時間が短かったりすると
交感神経が優位な状態が夜でもずっと続きます。
血圧も高いままで、血管は休息モードになれず、
傷つき、もろくなり高血圧になってしまいます。
血圧が高めの人は睡眠時間を増やしましょう。
実際、高血圧の方に睡眠時間を増やしてもらうと
血圧が下がった実験結果も多数あります。
睡眠不足で2型糖尿病になる理由
恐ろしい全身の合併症を引き起こす糖尿病は
膵臓からインスリンの分泌量が少ないケースや、
働きが低下することで血液の中にブドウ糖が置き去りにされ、
高血糖になり、それが長く続くと発症することになります。
睡眠不足はインスリンの分泌を減らすと多くの研究結果が報告されています。
睡眠時間だけでなく、眠りの質、両方そろってインスリンは正常に分泌されるのです。
睡眠不足で心筋梗塞、脳卒中になる理由
コレステロールや中性脂肪などの血液中のバランスが
生活習慣により崩れ脂質異常状態になると
血管の壁にコレステロールが入り込み蓄積し
壁が分厚く硬くなり、血液の流れが悪くなったり、
血管が破れてしまったりします。
このような動脈硬化が原因で脳出血や、狭心症、心筋梗塞などが
起こるのです。
もちろん、食生活や運動、飲酒、喫煙などもとても重要な因子ですが、
睡眠の最初に訪れる深い眠りの間に多く分泌される成長ホルモンは
コレステロール値を下げる役割もしているのです。
睡眠不足が起こす事故
睡眠不足による事故は本当に多いです。
判断力が低下した例では、
スペースシャトルチャレンジャー号の事故です。
優秀な人材が集められていたにも関わらず、
睡眠不足による判断ミスが悲惨な爆発事故を起こしました。
睡眠が不足すると瞬間的居眠りであるマイクロスリープが
自分意志に関係なく起き、1秒から10秒程度眠ってしまうのです。
時速40キロで走行中にそれが起きたら?
独りで水際で釣りをしている時起きたら?
危険を伴う作業中に起きたら?
恐怖でしかないです…..
実際運転中のマイクロスリープが原因の
死亡事故も多数報道されてます。
加害者にも被害者にもなりたくはないですね。
私自身、プロフィールでもお伝えしていますが、
マイクロスリープが起きる以前に、
睡眠不足で階段から落ちたり、
車庫で車をぶつけたりしました。
睡眠不足は命の危険に直結します。
私は身にしみているため、
こうしてお伝えしているのです(^^;
睡眠不足は作業効率を落とす
誰でも容易に想像がつきますね。
逆に睡眠を良くとれば、パフォーマンスは
ぐっと上がります!
ある実験をご紹介しましょう。
スタンフォード大学で睡10人に40日間毎日10時間ベッドに
入ってもらった結果、反復走のスピードや、
フリースロー、3点スローなどシュートの確率も上がり、
選手たちの気持ちの面でも「すごく調子がいい!」
「ゲーム運びが良くなった!」というのです。
10時間睡眠をやめると、バスケの記録は
実験開始以前に戻ってしまったのだそうです。
睡眠を十分にとった結果、
集中力、やる気などパフォーマンスが上がったと言えます。
睡眠不足はチャンスを逃す?!
睡眠不足の毎日では、
思考力の低下を誰でも実感していますね。
ぼーっとした状態で、
よいチャンスが巡ってきても即座につかめるでしょうか?
逆につかんではいけない物に手を出してしまいそうです。
目はどうでしょう?
キラキラやる気に満ちていますか?
答えはNOですね。
どんより、眠たそうな目になっています。
公私ともに良い影響を与えてくれる人と
つながりが持てるとは思えませんね(^^;
眠りが浅い原因
仕事三昧で、寝る直前まで仕事をしていると
やはり眠りは浅くなります。
そのメカニズムを理解しましょう。
交換神経と副交感神経
健康を損なうところでも出てきた、
自律神経である交感神経と副交感神経ですが、
夕方から夜に向かって行動をリラックスモードに
していけば、
がっつり活動の交感神経から
休息モードの副交感神経に上手く移行していきます。
でも、就寝直前までがっつり仕事を続けていると
交感神経が優位なまま。
これでは寝つきも悪く、
最初の大切な90分を深く眠れないため、
その後の睡眠のサイクルも正常なものから
程遠くなり、質の悪い眠りになってしまうのです。
夕方以降も強い光
電気がなかった大昔(どんなけ前やねん(^^;)
日暮れと共に辺りは真っ暗。
交感神経は副交感神経に切り替わり、
人々は眠る。これが自然なリズムでした。
人間の身体のリズムは太古の昔から
変わっていないのです。
現代、特に日本は夜でも煌々とした灯りが
深夜までついています。
身体は夜だと察知できません。
眠りのホルモンであるメラトニンの分泌が抑制され、
すっと自然な良い眠りに落ちづらくなっているのです。
寝つけても、メラトニンが不足していると眠りの質も落ちて、
睡眠不足が積もり積もっていくのです。
◆コウジさんと
同じように睡眠でお困りでしたら、
下記コメント欄よりご連絡くださいね!
物販指導者が深く眠って元気になった方法
ここまで睡眠のメカニズムや眠れない原因を
ざっくりとお伝えしました。
その後、約1か月で物販指導者のコウジさんは、本来の能力を取り戻すことが
できました!
コウジさんに取り組んでもらったことをお伝えします。
眠りを改善するために一日のメリハリをつける
1.朝日を浴びる
コウジさんには、毎朝起きたらベランダに出て、
朝日を浴びてもらっています。
曇りでも大丈夫です。
朝の光には眠りホルモンのメラトニンの分泌を止める働きと、
夜にまたメラトニンが活躍してくれるように
セロトニンというホルモンを
分泌させる働きがあります。
※セロトニンは精神の安定に欠かせないホルモンです。
朝の光には体内時計のリセットという大きな役割もあります。
2.朝食と朝の運動
FineGraphicsさんによる写真ACからの写真
今までは起きてすぐ仕事に取り掛かっていたコウジさん。
きちんと朝食を摂り、軽くウォーキングをしてもらっています。
「健康的すぎる生活だなぁ」などと言ってましたが、
「とても気持ちが良い!」と毎朝よろこんで行っています。
きちんと朝食を摂ることで、
体内時計をリセット。
身体も目覚めさせ、エネルギー補給し
日中をパワフルに過ごしましょう。
3.仮眠

最初のうちは睡眠負債が溜まっているため、
どうしても昼間も眠くなるようでした。
そこで、短い仮眠をとってもらいました。
「眠気をがまんして仕事をするより、
ちょっと眠った方が、すっきりして
仕事もはかどる!」
とおお喜びでした♪
どうしても、眠い時は無理せず
15~30程度の仮眠をとると、スッキリします。
長く、また夕方まで寝てしまうと
夜の睡眠に差し障ります。
おススメは15時までに
コーヒーを飲んでから、
目覚ましを15分後と30分後の二回セットしておくと
目覚めやすくなります。
4.夕方以降は光を暗めに
コウジさんは、一日中仕事をしていたため、
夜中もまぶしいブルーライトを浴び続けていました。
メラトニンが分泌されないわけです。
照度を落とし、間接照明も取り入れ、
さらにPCやスマホにブルーライトカットを
使用するようにしてもらいました。
コウジさんは、当初普段の明るさが良いと
嫌がっていましたが、試しに1週間続けてもらったところ、
目の疲れが軽減され、
暗い方がリラックスできるようになってきたそうです。
体温のスイッチを利用する
人間の身体には体温のリズムがあり、
それが乱れると睡眠に問題が起こります。
皮膚体温ではなく、内臓などがある深部の体温を
深部体温といいます。
起床時から徐々に上がり、日中は高いまま、
夕方以降に下がります。
この深部体温が下がると眠くなるのです。
子供が眠くてぐずっているとき、手足が温かいですね。
これは深部の体温を手足から放熱し、下げようとしているからなんです。
すっと下がるとスッと眠りにつけるため、
眠る前に深部体温を上げれば、良い眠りにつけるのです。
ただ、深部体温を下げるだけでなく、
皮膚温度と深部体温の差を縮まった時に入眠しやすくなります。
1.起きている時は体温を上げ、しっかり活動出来るようにする。
2.皮膚温度を上げ、熱を放散し深部体温を下げる
3.最初の深い睡眠の90分はしっかり体温を下げ眠りの質を上げる
4.朝方になるにつれ体温が上昇し目覚める。
体温を寝る前に上げる方法
コウジさんに取り組んでもらった深部体温を上げる方法は2つ。
1.夕方に運動
就寝直前の激しい運動は交感神経を高めて
眠れなくなります。
運動するなら夕方に軽く行い、深部体温を上げましょう。
2.湯舟につかる
運動が出来なくても深部体温を簡単に一時的に上げる方法が
入浴です。
就寝1時間半前に40度のお湯に15分つかると深部体温が上がります。
次に下がるころにスッと寝付けます。
ただし、40度未満のぬるいお湯に短時間入った場合は
深部体温の上昇は期待できません。
※1時間半前にお風呂に入ることが出来ない場合
就寝時間直前の場合はシャワーにしましょう。
深部体温が下がるのに時間がかかるからです。
特に足湯が効果的!
足からの熱放散で入眠がスムーズになります。
コウジさんは夕食後、少し汗ばむ程度に朝とは違うコースで
ウォーキングを楽しんでいます。
お風呂は毎晩お湯につかるのは面倒だと言っていましたが、
寝つきの良さを実感するにつれ、
自ら進んでお風呂を楽しむようになってきました。
夕方以降は副交感神経を優位にさせる
寝る直前まで仕事をして、
途中で起きてまた仕事をしていたコウジさん。
副交感神経を優位にするため次の4項目を実践してもらいました。
1. 寝る前の2時間前には仕事から離れる
仕事の時間が短くなってしまいますが、
そこは、時間を区切ることで集中出来ます。
さらに、睡眠を改善するとパフォーマンスが上がるので、
リサーチや、受講生からの相談の応対なども以前よりも短時間で効率よく
出来るようになります。
2.マインドフルネス(瞑想)
今までの習慣から仕事モードをリラックスモードに
切り替えるのは難しいです。
そこでおススメがマインドフルネス!
マインドフルネスは最高の脳の休息を与えてくれます。
詳しくはこちらの書籍をご覧ください。
コウジさんにはこちらのアプリも使ってもらいました。
瞑想初心者でも座って聴くだけ、とても簡単です。
コウジさんは考え方の悪い癖を治すのにも効果がありそうだと、
毎日楽しみながら瞑想を楽しんでいます。
Meditopia
Google Playでダウンロード
APP Storeでダウンロード
3.読書や音楽
就寝直前の時間は自分の心地よい時間にしましょう。
簡単に読める本や、528Hzの音源がお勧めです。
528Hzの音源はYouTubeなどで聴けます。
【528Hz・睡眠・修復】
コウジさんは仕事は夜10時までと決め、
その後はリラックス音楽をかけながら、
簡単なストレッチをしたり、
ビジネス書以外の本を十数年ぶりに読むようになりました。
寝る前のリラックスタイムは寝つきが良くなると
実感しているようです♪
4.夜中に目が覚めても仕事をしないこと
今までは時間が惜しくて、
夜中目が覚めてしまうと仕事をしていたコウジさん。
仕事=交感神経優位状態
なかなか次も寝つけなくなります。
眠れないからと仕事は厳禁です!
布団の中で、呼吸と共に足首の屈伸運動を
続けてみましょう。
3秒かけて吸いながら前にぐっと曲げ(身体側に倒し、
アキレス腱が伸びている状態)
3~5秒かけて息を吐きながら足首を元の位置に戻します。
これを1分続けていると深部体温が下がりやすくなり
寝付きやすくなります。
それでもダメだ~という時は、
いったんベッドから出て、
薄明りの中で寝る前のリラックスタイムと
同じように過ごし、眠気が来たらベッドに入りましょう。
眠りのリズムや質が良くなってくると
夜中に目が覚めて、寝付けなくなることは
無くなります。
コウジさんにも神経質にならずに、
ゆったり自然な眠気がくる行動をとってもらい、
2週間も過ぎるころから
中途覚醒もなくなってきました。
物販指導者が良い眠りの習慣を3週間続けた結果
一般的に人は習慣化するのに3週間かかると言われています。
コウジさんも3週間、
毎日私に報告、問題点があればその都度改善という形で、
モチベーションを下げることなくがんばった結果、
頭痛もなくなり、顔色も良くなり、
仕事も以前より短時間で効率よく出来るようになり、
いつも笑顔の素敵な指導者になりました。
コウジさんの感想は、
「こんなに頭がスッキリしているのは信じられない!
今までの時間がもったいなかったですね。
これからは、睡眠を最強の味方なんだと
教え子たちにも伝えて、みんなで夢をかなえて行きます!」
よかったですね♪
まとめ
睡眠をおろそかにすると、
いくら頑張っても、心身共に不調になり、
頑張りが報われません。
それどころか、将来の生活習慣病、認知症などにり患するリスク、
事故を起こすリスク、良いチャンスを見逃すリスクなどが高まり、
人生においてマイナスでしかないのです。
古来からの人間の一日の過ごし方、
昼間はアクティブに過ごし、
夕方から夜にかけては明かりは控えめでリラックスして
過ごすことを取り戻せば、
昼間のパフォーマンスは劇的に上がります。
長い人生のようでアッという間です。
睡眠の恩恵を最大限に生かしましょう。
私は、一人でも多くの方にぐっすり眠って頂き、
本来持っている力を発揮するお手伝いをしています。
習慣化や、ご自身に合った睡眠方法が知りたいという方は、
ぜひ下記コメント欄よりご連絡くださいね!
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参考図書:誰でも簡単にぐっすり眠れるようになる方法
白濱龍太郎著
濃縮睡眠メソッド 松本美栄著
スタンフォード式 最高の睡眠 西野精治著